日本国内メーカーでは、デジタルインナーミラー型ドラレコの普及が海外製品より遅れていましたが、それでも今になって徐々に増えて来ました。
大手メーカーのユピテルもここへ来て、ようやく1機種ラインナップしましたね。
それがNV-8000Mです。
後発組だけに、その完成度を期待したいところですが、実際はどんなものなんでしょうか。
売り物である暗視カメラにも目を向けながら、本機をレビューしてみたいと思います。
ドラレコとしての機能・性能はトップクラスにある

NV-8000Mは、デジタルインナーミラー型ドラレコとして、かなり使いやすい機能とトップクラスの性能を秘めています。
この形式のものは、できるだけ視野を広く大きく見せようと、11~12インチくらいの幅広モニター(ミラー)を採用したモデルが多いです。
でもこれほど大きいと、小さな日本の車(特に軽四輪)は、左右のサンバイザーとモニターが接触して使いにくいことがありました。
本機はさすが日本のメーカー製だけに、10.11インチと小さめのモニターを採用。
モニターの見えやすさと、サンバイザーの使いやすさを両立しています。
そしてモニターそのものが明るく、視認性が悪いなんてこともありません。
搭載するカメラは前後とも売り物の暗視カメラで、レンズは何とどちらもF1.0と言う明るさ。
実際に録画された動画を見れば、その高性能さが分かります。
さらに感心した機能として、リアカメラの視野が広いことで後続車との距離感が掴みにくいことに対し、ズームして拡大できるようにしていること。
ズームでは、最広角から最大4倍ズームアップできるのですが、これによって純正ミラーと同じ程度の画角に合わせられるんです。
拡大することで、多少デジタルズーム特有のボケが生じますが、この機能のために車線変更がスムーズにでき、安全走行に寄与すると思います。
その他、全体的に使いやすくメーカー保証も3年あることで、安心して使えるドラレコと言えるでしょう。
一方でデジタルミラー特有の欠点はそのままだ

私が以前から指摘して来たデジタルミラーの欠点に、ミラー本体の過重量があります。
本機も、多くのミラー型ドラレコにあるような、純正ミラーにゴムバンドで挟んで留める仕様。
このため、本体が重いことで重正ミラーのステーに負担を与え、ジョイント部分の強度が低いと、ミラー全体が手前におじぎしてまうんですね。
私は今まで、複数のデジタルミラーを使用して来ました。
AKEEYO AKY-V360・同 AKY-V720S・VanTop H612R この3種です。
本体の重さはそれぞれ順に、約400g・460g・386gと、どれも400g前後の重さがあります。
この重さが、私の車のミラーステージョイントには過重量となり、走行中の振動でどれも下を向いてしまったのです。
車種によっては、頑丈なステージョイントを持ったものがあるとは思いますが、少なくとも私の車(トヨタ車)には耐えられませんでした。
今回のNV-8000Mも435gあり、私の車では同じように耐えられないでしょう。

また本機はミラー本体から上に向かって、ケーブルが3本(フロントカメラ用・電源用・外部入力用)伸びています。
そのため、フロントガラス天井部分にある自動ブレーキユニットと干渉して、取り付けが不可能な場合があるんです。
取説には、ミラーと天井または自動ブレーキユニットとの間隔が15ミリ必要との注意書きがあり、自分の車に取り付け可能か事前に調べておかないといけません。
リアカメラケーブルと、別売りの接近検知マイクロ波センサーケーブルは、プラグの先端がL型になっており、このスキマがいらないのは幸いですね。
フロントカメラ用のケーブルは特に太くなっていて、モニター上部にスペースのない車種なら、もう取り付けは絶望的と判断した方が良いでしょう。
さらに無事取り付けが終了しても、ミラーから出るケーブルたちを見ると、いかにも後付け感があってあまりカッコよろしくない。
とは言えそれでも、GPSアンテナ用ケーブルがないだけマシかも知れません。
本機は、フロントカメラユニットにGPSを内蔵しています。
少しフロントカメラは大きいですが、その代わり、GPSが別体となっていないのは良い設計だと思います。
それでも、自動車メーカー純正のデジタルミラーはこの点非常にスマートで、ケーブルが車内に出ていないことを比較すれば、やはり見劣りするのは否めません。
これらミラー本体が車種によって下を向いてしまう点、ケーブルがゴチャゴチャと見えてしまう点がもっと解決できるなら、全体としては優れたドラレコと評価できるでしょう。
今後NV-8000Mはどのように発展すべきか?

後付けデジタルミラーをしっかり車に取り付けるには、2つの方法があります。
1つは、各車に適した専用ステーと一体化した本体を、純正ミラーと交換して取り付ける方法。
これは間違いない方法ですが、販売される車種が限られるし、製品コストが高くなってしまうことでしょう。
なるべくコストを抑え、多くの車種に使えるようにするには、本体を純正ミラーにゴムバンドで被せる方法が現実的。
そこで2つ目の方法として、ミラー本体を極限まで軽量化するのです。

私の考えでは、重量を300g以下にすべき。
重量を300g以下に抑えるためには、コントロールユニットはミラーから分離する必要があります。
ミラーはモニターとして特化させるのです。
コントロールユニットは、フロントカメラと一体化させます。
その場合、ケーブルは1本でフロントカメラと繋ぎます。
カメラ一体型コントロールユニットはそれなりに大きくなり、ガラスに装着することで多少視界を妨げるかも知れません。
しかしステーに負担を掛けずに済むので、デジタルミラー型ドラレコとして、安定した取り付けができるんじゃないでしょうか。
コントロールユニットをガラス上部に取り付ければ、数本あるケーブルは天井の内張りに押し込んで隠せますから、ケーブル見え見え感の少ないスマートな取り付けが可能になると思いますよ。
本機NV-8000Mも次のモデルチェンジの際は、ぜひこのような仕様に変更されることを期待したいですね。
まとめ

NV-8000Mは、デジタルミラー型ドラレコの後発製品だけに、機能・性能とも非常に優れた仕上がりになっていると思います。
ただし、他社製品同様ミラー本体の重量の影響で、純正ミラーに挟んで装着すると不安定になる恐れがありますね。
私の経験では、本体が300gを超えると取り付けが不安定になるようです。
デジタルミラーを純正ミラーと一体化させるなら、ミラー本体はモニター機能に特化させて、あとの機能はフロントカメラと一緒にして中枢を持たせる。
これが一番良いスタイルではないでしょうか?
こんなドラレコの実現に、ユピテルさんが着手してくれたら嬉しい限りです。
現状モデルのNV-8000Mを愛車に取り付けるなら、自分で取り付けずに、業者に依頼した方が満足度は高いものと思います。
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