ちまたで話題の、360度ドライブレコーダー
「ユピテル Q-02c」を手に入ったので、
マイカーに取付けてレビューしたいと思います。
Q-02cは、Web限定で販売されている
シガーライターから電源を取るモデル。
オートバックスなどカーショップで販売中の
Q-02dは、車のヒューズから電源を取るタイプで、
個人で取付けるには少々知識が必要です。
さて、早速箱の中から商品を取りだしてみると、
取説を除けば、中身は意外にシンプルなもの。
基本的にレコーダー本体と電源ケーブル、
そして16GBのSDカードと
レンズの角度を固定する六角レンチのみ。
後は、事故の衝撃でカードが飛び出さないよう、
カードスロットの扉をロックする
小さなビスが同梱しているくらいです。
最近のドラレコはどれもmicroSDカードを使うのに、
本機は普通サイズのSDを使う仕様になっています。
記録カードが付属するのは有り難いですが、本機の
記録解像度は最大350万画素・2560p x 1280pなので、
32GBを付けて欲しかったのが正直なところですね。
本体は下にぶら下がったレンズを除けば小さなもので、
横には電源ケーブル用端子やSDカードスロットがあります。
液晶モニターはなく、スイッチは
緊急録画ボタンがあるのみで、他はなし。
つまり、解像度など設定は
本体では一切できなくて、全てパソコン上で
専用のビュアーで行うようになっています。
レンズは上下に90度調節ができますが、
左右にはできません。
ユピテル Q-02cを実際に取付けてみた
Q-02cは、フロントガラスに
両面テープで取付ける仕様です。
自分で吸盤のブラケットを用いて、
取付けることはできません。
また、取り付ける位置には注意が必要です。
最初私は、視界の邪魔にならないように
ルームミラーの後ろに取付けたのですが、
これが大失敗。
レンズがミラーに被ってしまい、
後方を映し出せなかったのです。
そこで上の写真のように、
助手席サンバーザーのすぐ下の位置に移動させて、
やっと360度見渡して写せるようになりました。
しかし、この位置ではサンバイザーが使えないので、
決してベストポジションではありません。
サンバイザーに被らない位置まで下げれば問題ないですが、
そうすると目立って視界を妨げてしまうので、
ベストポジション探しには少し苦労する印象を受けました。
ユピテル Q-02cの撮影映像(昼間)
本機は通称 “MARUMIE(マルミエ)” と呼ばれ、
再生映像をマウスで引っ張ることで、
前後・左右・上下を丸見えにできます。
これを行うには、専用のビュアーを
ダウンロードして使わなくてはなりません。
各種設定もビュアー上で行うようになっていて、
本体側では何もできないのです。
映像を編集したりYouTubeにアップロードするには、
AVIファイルに変換する必要があるのですが、
これを行うと360度を見渡せなくなってしまいます。
と言うことで、まずはトンネル走行を含めた
昼間の映像をご覧いただきましょう。
この映像は350万画素・2560p x 1280pで撮ったものの、
AVIファイルに変換したことで圧縮されているし、
映像そのものが360度から切り取り拡大していることで、
思ったほど高画質に感じられないと思います。
また風切り音が大きいのは、
窓を全開にして撮影したためです。
しかし、実際には全体的に明るくクリアだし、
トンネルの出入り口もHDR機能のおかげで、
露出の乱れが少ないことがお分かりでしょう。
ビュアーを使って360度を見渡すと、
こんな風に映ると言う画像がこちら。
後ろ側は、こんな感じで周囲の様子は良好ですが、
フロントガラスに2つのレンズを設置していることで、
どうしても後方に映る車は小さくなってしまいます。
次に左側は、こんな写り具合です。
左側車線を走る車の様子が、良く分かると思います。
露出は外の風景に合っているので、
車内は少し暗くなっていますね。
そして右側はこんな感じ。
これも右側の様子が良く分かりますが、同時に
ドライバーの姿もバッチリ写ってしまいます。
縮小して全体が映るように表示すると、
こんな感じになってしまいます。
面白いですが、あまり実用的な
写り方ではありませんね。
今度は拡大して、
前方を走る車を映してみましょう。
拡大してみても、前方車両のナンバーを
読み取ることはちょっと困難です。
このように360度撮影すると、
周囲の様子を大変良く捉えることが
可能になることが分かりました。
ただし、周囲の車両ナンバーをきちんと
確認することができないのは残念に思います。
360度ドラレコでナンバーを読み取るには、
さらなる高画素化が必要でしょう。
ユピテル Q-02cの評価
Q-02cを使った感想は、キャッチフレーズの通り
周囲の様子が丸見えに撮影できるので、
取り囲む車がどのように動くのかが良く分かります。
これなら事故に遭遇しても、どんな状況で
起こったのか知ることはできるでしょう。
ただ、どの車両が自分に関わったか確認できても、
その車両ナンバーを確認しにくい点は不満なところ。
もし衝突した車両が逃げてしまった場合、
特定することができないかも知れませんね。
とは言え、事故の原因を探るのには、都合の良い
ドライブレコーダーであることは間違いありません。
そんなところが、本機の最も
威力を発揮できる点と言えるでしょう。
ユピテル Q-02cはどんなユーザーにおすすめか?
Q-02cはドライブレコーダーとして、
画期的なモデルであることは確かです。
ただ一点ネックとなるのが、その価格。
恐らく国内メーカー製品で、
最も高価なドラレコではないでしょうか。
一般のユーザーには、ちょっと
手が出しにくい値段だと思います。
では、どんなユーザーなら
受け入れてもらえるのか?
それは、購入を経費でまかなえる
法人ユーザーではないでしょうか。
法人が使う配送車や送迎車のような営業車両の場合、
事故に遭った際の原因究明が容易になるはず。
また、ドライバーの様子もバッチリ残るので、
どんな運転状況だったのか一目で分かります。
個人ユースなら自分の姿を記録されるのは嫌いますが、
法人ユースで従業員を監視するには、
好都合なドライブレコーダーと言えるでしょうね。
この手の製品を個人ユーザーに広めるには、
何と言っても価格を下げることと、
より高画質を極めることが必要だと思います。
今後のユピテル社の、
さらなる努力に期待したいです。
さて、この360度ドラレコ「Q-02c」は、
今までのモデルとは違う、夜間での撮影に
威力を発揮する性能を持っています。
これに関しては、次の記事
『ユピテル Q-02c評価:
全方位720度全天球ドラレコの夜間性能とは?』
をご覧下さい。
※この商品は現在販売されておりません
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