ドライブレコーダーをマイカーに設置する人が、ここ数年どんどん増えています。
設置した理由のダントツの1位は、万が一の交通事故やトラブルの証拠を、第三者の目で記録してくれるからとなっています。
人の目で見たものは意外にあいまいで、記憶が間違っていたり意図的にウソを言ったりして、証人として当てにならないことがありますが、機械の目はその点正直ですからね。
では、そのほかの「ドライブレコーダーを設置した目的」は、いったい何なのでしょうか?
設置した理由や、そもそも設置することにどんな意味をなすのか、今回は考えてみたいと思います。
ドライブレコーダーを設置しているドライバーの割合は?
ドラレコをマイカーに設置しているドライバーは、ある調査によると、2020年時点で50%を超えているのだそうです。
テレビやネットの報道で、事故やトラブルが生々しく伝えられ、それに影響された人達が非常に多かったからなのでしょう。
設置しているドライバーの年代を見ると、若い人達ほど多いに違いないと私は思っていましたが、実はそうではありませんでした。
一番多いのは実は60代、続いて50代なんですね。
若い20代の方はどうかと言えば、設置の必要性は最も感じているものの、実際には60代や50代よりも少ない結果が出ています。
その理由は、ドライブレコーダーの価格の高さにあるんです。
設置はぜひしたいのだけれど、収入の関係もあり、ドラレコにお金を費やす優先順位が低いのだとか。
60代・50代は、20代に比べれれば生活に余裕があるので、必要と感じれば容易く購入する訳です。
では、30代や40代はどうなのかと見てみると、この世代は、それほど関心のある人が多くはないんですね。
まあこの世代は、最も運転が上手い世代でもあるので、あえて設置しなくても、事故など回避できる自信のある人が多いのかも知れません。
ドラレコが、絶対必要な世代とは言えないんです。
では今度は、70代・80代はどうなのでしょう?
この世代は、長年の運転で事故の恐ろしさは知っているけれど、ドラレコを設置する目的をあまり理解していない方が多い世代(特に80代)となっています。
ドラレコはどんな役割をするのか、おおざっぱには知ってはいても、その有効性までは知らないのです。
以前私は、80代の父が運転する車に設置してあげたのですが、何かの拍子でカメラの方向が変わっていたにもかかわらず、そのまま廃車するまで直そうとはしませんでした。
全く何の目的で取り付けたのか、その重要性・有効性を分かってくれなかったのです。
世間では、70代・80代のドライバーの運転がおぼつかないことは周知のこと。
自分の運転状態をドライブレコーダーの映像で、ぜひ確認して欲しいものですが、そんな運転能力の衰えには関心のない人が多いのでしょうか?
ブレーキの掛け方のムラやハンドリングの不安定さを、一度でも自分の目で見ていただきたいですね。
ちなみに下記ページに、私が遭遇した高齢者とおぼしき人の運転動画がありますので、ご覧になってみて下さい。
こう言う方こそ、自らドラレコを設置して、自分の運転を反省して欲しいものです。
ドライブレコーダーを設置して何ができる?設置した目的やキッカケ
冒頭でお伝えした通り、ドラレコを設置した理由の第1位は、事故やトラブルの映像を証拠として残し、自分を優位に立たせるためです。
『一時停止を無視して、横から突っ込んで来て衝突した』
『自分に何の非もないのに、後ろから車間を詰めて煽って来た』
『信号待ちで、先行車のドライバーに因縁を付けられた』
これらの行動に対してドライブレコーダーは、自分が悪くないのを警察や第三者にアピールする手助けをしてくれます。
またドラレコを設置していることを、ステッカーなども一緒に使ってアピールし、トラブルになりそうな相手を撃退するのにも使えるでしょう。
設置して録画すれば自分の運転のクセも記録に残るので、それを見て常に見られていると言う意識を持つようにもなると思います。
その効果として乱暴な運転をしないようになったり、無理をしない慎重な運転をするようにもなるでしょう。
そうすることで、安全運転につながります。
さらに直接安全運転とは関係ありませんが、ドライブ中に遭遇した素晴らしい景色や、カメラを車内にも向け家族や親しい仲間との触れ合いの様子を、後でシェアすることもできますね。
ドラレコを設置したキッカケは、テレビやネットの報道で危険から逃れたい意識を持ったことで、自ら買い求めたことが最も多いです。
次に多いのは、カーディーラーやカー用品店に寄った際に、ドラレコの有効性を目にして購入したこと。
それから自動車保険の更新時に、ドライブレコーダー特約があるのを知って、保険会社から無料で支給される機器を設置することでも、キッカケになることがあります。
その他、家族や知り合いにすすめられたり、中古車を買ったら初めから設置されていたこともキッカケになるようです。
ドライブレコーダーを設置しない理由とはどんなこと?
ではここで、ドラレコは設置しない人の理由に付いても考えてみましょう。
こんなにドラレコのメリットが叫ばれても、一向に設置しない人は一定数いるんです。
それは、どうしてなんでしょうか?
一番大きな理由は、ズバリ設置する必要がないからと言うことなんです。
シンプルですね。
そう答える人が多いのは、先述のように30代・40代の方に集中しています。
確かに事故統計を見ても、この世代の事故発生率は低く(特に40代)、運転テクニックも優れている人が多いのでしょう。
またドラレコそのものを信用していない人が、結構多いことも確かです。
比較的高価な製品なら、海外メーカー品でも耐久性はあっても、安価なものはどれもすぐに壊れてしまうイメージを持っているようです。
そのように感じている人なら、お金を払ってまでして設置はしないハズ。
現実に数年前のモデルでは、ただ安いだけで耐用年数が低く、せいぜい持っても2年程度なんてものがありました。
過去、私もそれを確認したことがあります。
ただごく最近のモデルでは、すぐに映らなくなったトラブルは少なくなり、あっても本体以外に原因がある場合が多いです。
本体以外では多いのは、メモリーカード(SDカード)によるものですね。
メモリーカードは本体と違い寿命が短く、基本的に使い捨てになります。
なので短いもので1年、長くても2~3年で録画不可能になってしまうんです。
これに気付かないドライバーが、映っていなかったのを本体のせいと思い込み、ドラレコはすぐに壊れるものと思っている人が割と多いんですよ。
それにドライブレコーダーには、専用のメモリーカードを使わなくてはいけません。
容量が大きいのに価格が安いカードは主にカメラ用のもので、これをドラレコに使用すると夏場の車内の高温に負けて、すぐに使用できなくなってしまう可能性が高いです。
本体の価格が安くても、使用するメモリーカードは、惜しまずに専用のものを使いたいものです。
その他、ドラレコを設置したくない理由は、車内の視界が妨げられたり、ダッシュボード周りがゴチャゴチャするのが嫌いだと言うのもありますね。
あともう1つ、ドライブレコーダーで録画する行為が、プライバシー侵害だと感じる人がいるのも事実です。
車内カメラを搭載するドラレコでは、搭乗する人を写してしまうため、「これで不倫がばれてしまっては大変」と思う人がいるのです。
車内にカメラがなくても、一般にドラレコはマイクを内蔵しているので、録画と同時に録音もデフォルト状態で行います。
声と話の内容で、誰と乗車していたのかバレてしまいますからね。
とにかく、車内での自分の行為が記録されるのは絶対イヤと言う人は、やはりドラレコを設置するのをためらうでしょう。
どんなにドラレコの有効性が理解できても、自分の乗る車には設置しない人は、少なからずいると言うことです。
そんなことで、将来に渡っても装着率が100%になることはあり得ないと、私は思っています。
ドライブレコーダーを設置する理由には、結局どんな目的・意味がある?
ドライブレコーダーを車に設置すると言うことは、結局、自分の身を守ることに目的や意味があると思います。
人は誰でも、自分のみっともない姿をさらすのを嫌がります。
ましてその姿を記録して、あとから何度も他人に見られることは、自尊心を失うことになりますよね?
なのでカメラを向けることで、自分の運転姿勢を正したり、人に因縁を付けることを止めたり、車の前後から煽る行為を抑える効力が得られます。
また事故に遭った瞬間の映像を残すことで、自分に非がないことを主張する材料とすることもできるでしょう。
ドラレコはどんな場合でも、自分の味方になってくれるとは限りませんが、多くの場合、自分を守ってくれる武器になることは間違いありません。
実際に設置するかしないかは個人の自由ですが、設置しないことで後悔するよりは、何らかのタイプのドラレコを設置する方が、安心感を得られるのは確かでしょう。
1カメラ・2カメラ・360度など、色んなタイプのドラレコが発売されていますが、自分に相応しいモデルを選ぶことで、効果的に身を守ってくれると言う認識が持てるハズです。
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