『MUFU MF-BDVR003C』実機レビュー評価:リアにも最適な充電式ドライブレコーダー

 

通常ドライブレコーダーは、電源を供給するなどのケーブルを配線する必要があります。

そもそも、配線不要なドラレコと言うものは存在しません。

 

乾電池ほどのバッテリーや、ソーラー発電での電圧では電力不足なのです。

ところが今年(2024年)に入り、内蔵バッテリーで長時間録画可能なものが登場しました。

それが、マックスウィンが販売する「MUFU MF-BDVR003C」です。

 

画期的な製品だと興味を持った私は、今回本機を手に入れて、実機レビューをしてみることにしました。

小型ボディに内蔵するバッテリーで、どれほど実用的に稼動できるのか、チェックしてみたいと思います。




 

MUFU MF-BDVR003Cの本体や付属品はいたってシンプル

 

 

MF-BDVR003Cの箱の中身は全てにシンプルなもので、写真にあるのは本体・取付けマウント・充電ケーブル、そして日本語取扱い説明書です。

その他には32G SDカードと、保証書・使用注意書が付属します。

 

 

本体は、大きな2000mAhのリチウムバッテリーを内蔵している割に、手の平にスッポリ入ってしまうほどのコンパクトさ。

重量もわずか88gしかありませんが、それでも持つと意外に重さを感じます。

 

デザインは、真上から見るとミルクボトルのようで可愛らしいですね。

作りはしっかりしており、高級感もあります。

 

 

トップには動作を示すインジケーターランプがあり、青・緑・赤の色分けと点灯・点滅、そしてアラームの音とで現在の状況を示してくれます。

基本操作はスマホアプリを通じて行うもので、本体にはスイッチ類が全くありません。

録画モニターもスマホ上で確認するため、本体に液晶モニターもなく、スマホのないユーザーだと使えないドラレコとなっています。

 

電源のON/OFFは基本的に全自動になっている

 

 

ではMF-BDVR003Cは、どのように電源をON/OFFさせるのでしょうか?

それは、前もって取付けマウントを車のガラス等に設置しておき、車を運転する際に都度本体を取付けることで、自動的にスイッチが入り録画が始まるしくみです。

 

運転を終了して降車する時は、本体をマウントから取り外し車外に持ち出すことで、約3分後に自動的に電源が切れます。

こうすることで真夏の暑さから守れるし、万が一の盗難を防ぐこともできるのです。

 

 

「でもコンビニの買い物など、ほんのわずかな駐車時に面倒じゃない?」

あなたはそう思うかも知れませんね。

 

それに関しては大丈夫。

短い時間の駐車なら、本機を付けたまま降車すれば良いのです。

 

本機には車体の振動を検知するセンサーがあり、エンジンが止まり静止することでも、約3分後に電源が止まり録画がストップします。

そして、ドアの開閉や車体の振動をキャッチすると、再び録画が始まるんです。

 

帰宅して都度、本体をマウントから取り外すのは面倒な気もしますが、本機は100%充電式ドライブレコーダー。

満充にしても、最長7時間でバッテリー切れになってしまうので、どうしても取り外して充電してやる必要がある訳。

これがおっくうに感じるのではどうしようもありませんが、でもその代わり、配線を全くしなくても使えるのは大きなメリットです。

 

 

また本機は、大容量リチウムバッテリーを搭載しています。

特に夏場の暑い車内に、長時間置かないクセを付けるためにも、安全面で重要なこととも言えます。

では次の頁では、本機を車に取付けてみましょう。

 

取付けはとても楽で設定操作も簡単

 

 

今回私はMF-BDVR003Cを、リアドラレコとして使うことにしました。

フロントにはすでに前方用モデルを取付けており、リア用として専用モデルを探していたので、本機は打って付けと言えます。

 

現在我が国日本ではスマートミラーを含め、前後2カメラ式モデルが主流で売れ筋。

しかし前後カメラの配線作業は、非常に手間を取ります。

業者に頼んで取付けてもらえば楽ですが、取付け料金は決して安くはありません。

 

 

ところが本機の場合、マウントさえ取付けてしまえば、あとカメラの調整はスマホを見ながら行えるので難しくありません。

で、私はマウントを、リアガラスの最上端部に取付けることにしました。

 

ところがここで1つ問題が発生。

本機のマウントは本体を安定して設置するため、粘着テープが付くスタンド部分が結構大きめなんです。

 

なので、リアガラスにあるディフォッガーの熱線に、どうしてもテープ部分が触れてしまいます。

このまま接着してしまうには、ちょっと危ないことでしょう。

 

 

そこで考えた挙句、粘着テープの真ん中あたりにカッターナイフで3ミリほど溝を掘り、熱線に触れないよう加工しました。

で、それから貼り付けたのがこの写真です。

 

 

一晩このまま放置して、いよいよ本体を取付けたのが次の写真。

本体の傾きはめっそうで決めますが、微調整はスマホで確認しながら行います。

 

 

私の車は比較的リアウインドウの傾斜があるので、本体がガラスに接触することはありませんでしたが、リアガラスが垂直に立っている車種だとぶつかる可能性があるので、取付けを工夫しないといけないかも知れませんね。

セダンやSUV系の車種ならスムーズに取付けられるでしょうが、ハイエースなどのバン系車種は事前にチェックが必要でしょう。

 

なお、本機の電源のON/OFFはアラームで知らせてくれ、バッテリー残量が少なくなった時も、同じようにアラームで教えてくれます。

走行中の通常録画がちゃんと行われているかどうかは、インジケーターランプが点滅することで確認が可能です。

 

また本機は、ドラレコらしくGセンサーを搭載していて、強いGや衝撃を感じた時は、別ファイルにデータを保存してくれますよ。

GPSは搭載していないので、時刻の同期はスマホで行う必要があります。

駐車監視機能も、ポータブルなのを身の上としていることで、付いてはいません。

 

 

以上、本機の取扱いに付いてはアプリで直感的に操作できますが、きちんと日本語取説にも書かれており戸惑うことはないでしょう。

某メーカーのように変な日本語の言い回しもなく、分かりやすくまとめられています。

取説は、マックスウィンHPからもダウンロード可能です。

 

アプリがないと操作ができないがアプリは分かりやすい

 

 

MF-BDVR003Cは、前述のように本体にスイッチやモニターがなく、全ての操作をスマホアプリでWi-Fiを通じて行います。

アプリのデザインは単純であり、カメラの設定や位置調整、SDカードに録画されたデータの再生など全てスムーズにできます。

 

 

ただ、データをきちんと確認したり編集する場合は、カードを本体から取り外して、PC上で行った方が良いですね。

ファイルは一般のMP4ではなくTSですが、取扱いにくいことはなく、Windows10や11ならメディアプレーヤーで再生が可能。

 

もし、室内でアプリを通じてスマホで操作したい場合は、本体にスイッチがないので、本体を充電状態にすれば操作が行えるようになります。

Wi-Fi接続はスムーズに行え、特別つながりにくいことはありません。

 

 

Wi-Fi接続時間は、バッテリーの消耗を防ぐため基本3分間になっており、この時間内に設定を行う仕様です。

3分以上行いたい場合は、設定を「常時」に切り替えればできますが、「常時」にするとバッテリーが早くなくなるので注意しないといけません。

 

 

なおモニターのデフォルト状態では、本体を逆さ状態でマウントすると、録画は逆さに記録されます。

モニターした映像が逆さに記録されていたら、スマホに写し出されるモニター上のアイコンをタップして、天地を逆さにしましょう。

そうすれば、次から録画される映像は正像で記録されます。

 

では、お待たせしました。

いよいよ次の頁で、本機の実際の映像をご覧いただくことにしましょう。

 

MUFU MF-BDVR003Cの走行映像

 

MF-BDVR003CのセンサーはフルHD200万画素で、レンズは明るいF1.8を採用、画角は3.26㎜(約120度)です。

まずは昼間の走行の映像をご覧下さい。

 

 

200万画素機としてごく普通と言うか、ドラレコとして十分な画質を有していますね。

シャープネスが効いたエッジの少しキツイ画質ですが、おかげで追従する車のナンバーをハッキリ読み取ることが可能です。

 

意外なのは、特にHDRを搭載しているとは記されていないのに、トンネル出入り口での急な露出の変化にも、すぐに対応ができていること。

白飛びや黒つぶれが、非常に少ないですね。

 

全体的にコントラストも高いので、決して見にくささも感じないと思います。

今度は、夜間走行時の映像をご覧いただきましょう。

 

 

録画したのは、比較的街のネオンや照明が少ない郊外。

そして、私の車のリアウインドウはプライバシーガラスなので、露出不足になりがちな、不利な条件の録画となりました。

 

ですが、暗くて周りの状況を把握できないことはなく、おおよそ人の目で見た通りの露出で記録されています。

SONYのSTSRVISのように、過度の明るさになっていない代わりに、自然な見え方になっているのではないでしょうか?

さすがに光があまりない場所だと、センサーが感度を上げるのでノイジーになりますが、それでも不快に感じるほどではないと思います。

 

感心したのは、追従して来る車のナンバーがクッキリと見えること。

文字まで何とか判別できるのは、ドラレコとして優秀ですね。

 

明るさをセンサーだけでなく、レンズの性能にも頼っていることも、功を成しているのでしょう。

レンズの画角は特に広角を売り物にはしておらず、真横方向までは写っていませんが、自然な映りとなっており、これはこれで良いのではないかと思います。

全体的な感想として、昼間も夜間も十分実用的な画質として、納得できるものでした。

 

あと録画が終わり本機を取り外したら、結構本体は熱くなっていて、小型ボディに中身がぎっしり詰まっている影響は大きいようです。

これは、同じように長時間録画で熱を持つアクションカメラと一緒で、熱暴走を起こしてしまうのが心配されますが、今のところその気配はないので、それなりに対策を施されているのかも知れません。

今後もこの点を検証していきますが、いずれにせよメーカーが推奨する1日の録画が終わったら取り外し、自宅で保管することは守りたいと思います。

 

MUFU MF-BDVR003Cの評価

 

 

今回MF-BDVR003Cを使ってみて、実用性の高い、画期的なドライブレコーダーと言うことが分かりました。

現在でも車を所有していながら、まだドラレコに関心を持つ気持ちが薄く、取付けていないドライバーは一定数います。

 

その理由の1つは、購入しても配線するのが面倒だったり、そもそも配線なんてできないからなんだそうです。

取付けを業者に任せれば良いのですが、前後2カメラ式モデルだと、その費用はバカになりません。

 

前方のみ録画する1カメラ式なら、最低シガーソケットから電源を取るだけで済みます。

それに、ポン付けで取り付けが完了する本機をリアに利用すれば、これで簡単に2カメラ式ドラレコが構築できることになります。

 

 

また、1カメラ式ドラレコでも取り付けができないと言う人は、本機をフロント用ドラレコに使えば良いことで、それだけでも、全くないよりはずっと安心ドライブができるハズです。

そう考えれば、ドラレコに関心のなかった人でも、認識が変わるかも知れませんね。

 

本機は、フロントカメラに用いるのがスマートですが、リア用としても何ら問題ありませんでした。

最初は、プライバシーガラス仕様車は露出不足にならないか心配でしたが、実際は昼間はもちろん夜間でも気になりませんでした。

それと充電の煩わしさですが、私の場合毎日運転はするものの、長距離ではないだけに週に1~2回で済むので面倒は感じていません。

 

あとリアに使用する場合、リアウインドウが直立している車種だと、付属のボールジョイント式マウントでは設置が難しそうです。

こんな場合は、別のマウントの使用を視野に入れると良いですね。

本機を販売しているマックスウィンでは、他のマウントも用意しているし、アクションカメラの大御所GoProのマウントも使えるので、色々試してみることをおすすめします。

 

 

さらに本機は、IP66相当の防塵・防水仕様であることで、バイク・自転車などにも使えるのもメリット。

MF-BDVR003Cはドラレコの性能・機能を、とことん追求して使たい用途には不向きですが、簡単に取り付け、手軽に使いたい人には相応しいドラレコなのは確かでしょう。

 

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