ここ数年、交通事故など交通のトラブルに遭遇した時、
その際の状況をしっかり記録してくれる
ドライブレコーダーが注目されていますね。
特に2017年以降、東名高速上で乗用車が対向する観光バスに
突っ込んだ映像が放映されたり、また煽り運転がきっかけで
夫婦が死亡した事故(事件?)と共に、その売り上げは
うなぎ上りで、装着率がうんとアップしているのです。
そこで今回は、これから装着してみようと思っている
ドライブレコーダー初心者のあなたは、
どんな性能/機能を持った機種を選べば良いでしょう。
「朝日新聞デジタル」で掲載された記事を元に、
選び方を分かりやすくまとめてみようと思います。
ドライブレコーダーを装着するメリット
まず、ドライブレコーダーに記録された映像が
どんなことに役立つかと言えば、
受けた被害の証拠として扱われ、加害者との
過失割合を確認するのに大きな役割を担うことです。
事故を起こした時、被害者・加害者と共に
パニック状態となり、正確な記憶を忘れて実況見分で
誤った説明をしてしまうことがあります。
そのため、お互いが自分を主張し合い、
言い争いに至るケースも出てくる訳ですね。
この時、ドラレコの映像があれば事実が証明され、
すみやかな事故処理が行われます。
これは警察だけでなく、後の自動車保険の過失割合にも
関わることですから、非常に重要なことになるのです。
何を重点にドライブレコーダーを選べば良いのか?
ドライブレコーダーの選び方としては、
次の3点を重視すると良いでしょう。
1つ目は「画質」。
画質を重要視するのは、単に映像がキレイであるだけでなく、
相手側の車種や色・ナンバーがはっきり記録されるのか
と言うことが非常に大切だからです。
仮に当て逃げされた場合でも、
これらがきちんと映像確認できれば、
後で犯人を特定することができますよね。
そのための仕様として、
フルHD200万画素以上の性能であれば合格。
すれ違う車のナンバーを読み取ることは難しいですが、
前を行く車のナンバーはきちんと読み取ることができるでしょう。
それから1秒間に撮影するコマ数(フレームレート)は、
27.5fps~30fpsであるかどうか確認して下さい。
これは、最近増えてきたLED信号機の色が、
消失せず映っているかどうかに対し重要です。
交差点での事故で信号機の色が消えていたのでは、
過失を証明することができません。
高級機では、60fpsもの高速フレームレートで記録できるものがあり、
さらに映像が滑らかになるメリットがありますが、
事実を確認するだけならこれにこだわる必要はないと思います。
2つ目は「Gセンサーの有無」。
ドライブレコーダーは、運転中は
エンドレスで録画(撮影)を続けています。
エンジン始動で電源が入り、停止と共に録画が終了する
“常時録画型” が現在主流なんですね。
ですから、記録するSDカード(正しくはmicroSDカード)は、
映像データが一杯になると、古いデータを消去しながら
上書きして、新しいデータを記録するしくみになっています。
Gセンサーは事故が起こった時の衝撃で、
その瞬間の映像データを別ファイルに入れ、
上書きしないようにする機能です。
大事なデータを消えてしまわないためにも、
この機能を有している機種をぜひ選んでほしいと思います。
付け加えてさらにあると良いのが、本体にバッテリーや、
その代わりとなるキャパシタと呼ばれるコンデンサーを
内蔵していること。
事故を起こした瞬間、車が壊れて電源が断たれると、
ドラレコは作動を停止してしまいます。
と言うことは、肝心の事故の瞬間映像が
残らない可能性がある訳ですね。
ドラレコ本体に電源が内蔵されていれば、
数秒は作動を続けるので、事故の瞬間映像が録れていない
と言う事態を回避することができます。
3つ目は「価格」。
ドライブレコーダーは数年前までは、
大した画質でもないのに
5万円ほどするものが一般的でした。
ところがごく最近のモデルは、2万円以下でも
十分高性能/高機能なものが手に入ります。
フルHD200万画素はもちろん、それ以上の
高画質タイプもラインナップしています。
他には、先述のGセンサーや事故地点を記録できるGPS、
車線の逸脱・前車への異常接近などを警告する運転支援機能、
さらに駐車中の当て逃げ・車上狙いを監視する
パーキングモードも搭載するモデルが主流となりつつあります。
時々激安で、5千円前後の機種が
新聞や量販店などで売り出されていますが、
できればこれは避けた方が良いでしょう。
使用中に不具合を起こしやすいばかりでなく、
夏場、車内が50℃以上にも達した時、
これに耐えられないケースもあるからです。
筆者は、1万円程度以上のモデルなら、
実用性重視で買いだと考えています。
GPSや運転支援機能などなくても特に不便は感じないし、
フルHD200万画素やGセンサーのような、どうしても外せない
仕様をクリアしているものが多くなっているからです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
おおよそのドライブレコーダーの選び方が、
お分かりになったのではないでしょうか。
価格で言えば、1万円~2万円程度のもので、
万が一の事故にも頼りになる機種が買えることが
ご理解できたことでしょう。
ところで近頃は、特に煽り運転が話題となり、
前方だけでなく後方にも気を配る傾向になって来ました。
そこで、後方にもカメラを備えた「2カメラモデル」、
また前方左右の映像記録が可能な「360°録画モデル」
も登場しています。
価格は5万円ほどする場合もあるので、
贅沢品と思われるフシもありますが、
しっかりと自分の身を守るためには
必要な製品であると言っても良いかも知れません、
また自動車保険会社でも、ドライブレコーダー装着車を
優遇する特約付き保険を売り出し始めています。
これから、ますますドライブレコーダーが
重要視される時代が訪れると私は確信しています。
なお付記として、映像データを記録する
SDカードは消耗品と認識すると良いでしょう。
データが読み出せなくならないよう、少なくとも
1ヶ月に1回はカードをフォーマット(初期化)し、
半年から1年くらいで新品と交換することを推奨します。
またSDカードは、デジカメ等に使われる一般タイプではなく、
高温に強いドラレコ専用タイプの製品を選ぶことで、
未然に読み出しトラブル等を防ぐことができます。
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