日本国内で普及しているドライブレコーダーと言えば、本体をフロントガラスに貼り付けるタイプで、ルームミラーに被せるミラー型はそれほど人気がありません。
ところが海外ではむしろ逆で、ミラー型の方がオーソドックスで種類も豊富。
日本国内でミラー型が普及しないのは、国内メーカー製品が、そもそも少ないからなのかも知れません。
と言うのは、世界的には車は左ハンドル車が多いので、ミラー型は左にレンズを備えたモデルが多いんです。
日本車で海外メーカーのミラー型を装着すると、映像が左寄りになってしまい、右側の様子が見えにくい状態で録画されてしまいます。
これでは不便ですよね?
そこで登場したのが、海外メーカー製で日本車に特化した「VanTop H612R」ドライブレコーダー。
今回はこのVanTop H612Rに付いて、ユーザーレビューを参考にしながら、魅力を評価してみようと思います。
VanTopドライブレコーダー H612Rは日本車向けに作られた4K録画モデル
VanTop H612Rは中国のミラー型ドラレコながら、進行方向を見て本体右側にカメラが位置するので、対向車の様子をしっかり映すことができます。
これが左側にあると左寄りの映像になるし、レンズを右に向けると、ルームミラーのマストや、アイサイト搭載車の装置が映り込む可能性があります。
本機は右ハンドル車、つまり日本車に取り付けて、不便が起きない設計になっているんですね。
また、ミラー全体が大きなモニター(約12インチ)になっており、いわゆるスマートミラー(デジタルインナーミラー)として使うことが可能です。
それを生かすように本機は、ドラレコとしては本格的な4K画質で録画できます。
4Kと言っても本機は2カメラ式ドラレコですから、フロントカメラ4K+リアカメラフルHD、またはフロント2K+リア2Kの組み合わせになります。
一般のドラレコはフロントフルHD+リアフルHDが多いので、本機はかなりの高画質モデルと言えそうですね。
しかもフロントカメラは、STARVIS IMX415センサーを搭載しているので、暗い夜間の周囲も明るく映せます。
リアカメラにはSTARVISが搭載されていないものの、IP68相当の防水加工がなされているので、車外へ取り付けができて便利です。
ナンバープレート付近にカメラを取り付け、バックギアに入れたらガイドラインが表示される接続をすれば、バックモニターとしても使えます。
本機の操作方法は、基本的にタッチパネル式です。
タッチパネルで日本語を選べば日本語表記に。
また音声コントロールをONにすれば、日本語で音声操作が可能になります。
近頃人気のスマートスピーカーのように呼び掛けると、モニター画面のON/OFF・前後カメラの映像の切り替え、写真の撮影や音声録音のON/OFFができて便利ですよ。
別売の電源ケーブルを利用すれば、駐車監視機能を使うこともでき、衝撃検知録画やタイムラプス録画に対応します。
衝撃検知録画は衝撃検知後、20秒間通常の録画を行う仕様です。
ですが、本機は大容量のリチウムバッテリーを内蔵しており、電源ケーブルを使わずに10分~15分程度なら、エンジンを切って電源がOFFになっても駐車監視機能を稼働できるんです。
コンビニに寄った時など、ほんの短時間の駐車監視に利用できますね。
その他の機能は、ほぼ他社の上級クラスのモデルと同様で、外付けですがGPSも搭載しています。
高解像度で長時間録画ができるように、付属品としては珍しい大容量64GBのSDカードが付くので、取りあえずこのカードで4K録画に使えるでしょう。
そこで、気になるのは画質ではないかと思います。
あるユーザーが実際に録画した映像がありますので、これをご覧下さい。
協力 ガジェットフリークたらこさん
YouTube動画なので圧縮されおり、本当に4K画質なのか不明ですが、ドラレコとして十分高画質なのは間違いないでしょう。
では、次に他のユーザーの皆さんは、本機にどんな感想を持っているのでしょうか?
いくつかレビューを集めましたので、これらを覗いてみて下さい。
VanTopドライブレコーダー H612Rのユーザーレビュー
★「フロントカメラは4Kをうたっているだけあって、映りが良いと思う。逆光の際の補正も効いてナンバーも見えるし、夜もナンバーは識別できるかと思う。リアカメラは1080pなので一見綺麗に映りはするが、ナンバーまでくっきり映るかと聞かれれば状況を選ぶ印象だ。回りが明るい昼間はくっきり見えるが、夕暮れや夜は空の明るさや車の色、ヘッドライトの光によっては補正しきれずにナンバーが白飛びしている印象だ。広角レンズなのでリアハッチの高い部分に設置していることもあり、かなり後方の車両まで画角に納まっている。」
★「サイズは大きすぎず小さすぎず丁度いい。スクリーンをOFFにした時の認識性は純正ミラーより少し暗いが何の問題もないし、夜は後続車のライトが眩しくなく純正ミラーがオートでない方にはお勧めだ。私は2K・2Kの設定にしているがとても綺麗だ。ただ音声コントロールに付いては、時々誤作動を起こす。カーステレオの音に突然オーケイと言っているが、笑って済ませる程度で、全体的に私としては満足している。」
★「音声でコントロールできるのは便利なのだが、誤作動が多すぎる。普通に会話していても、何に反応したのかよく分からないが、”OK!” の声と共に前後カメラに替わったりすることがよくある。オーディオ・テレビ等の音にも反応したりするので、これは何とかしてほしいところだ。」
★「特に夜間の映像は、対向車・後続車のライトによる多少の白飛びはあるものの、全体的には明るく見やすいものである。GPSによる走行時の、フロント&リアーカメラの動画と地図と車速の連携も全く問題はない。耐久性については未知数である。一つ難を言えば、リアーカメラ用ブラケットの高さがもう3㎝高ければ、リアーゲート室内の天井に取り付けた時にも、後方の視界を広く確保することができる。現状ではカメラを下方に向けざるを得なく、後方の視界(空側)を十分確保出来ない。」
VanTopドライブレコーダー H612Rの評価
ここからは今まで記述したことをまとめる形で、私がVanTop H612Rを評価することにしましょう。
本機は中国のメーカー製でありますが、かなり精巧に作られた製品であると思います。
それだけに価格は決して安くはなく、日本メーカーの主力製品と同等かそれ以上に相当するでしょう。
本機の最大の魅力は、まずはミラー型ドライブレコーダーでありながら、しっかり右ハンドル車・左側通行の日本の道路環境に対応して、使いやすくなっていることです。
日本語教示・日本語音声コントロール・日本語による取扱説明書と、本機を日本国内で使うことをしっかり考えた上で販売しています。
さらにその上で、ドラレコとして新しいスマートミラー仕様とし、画質も十分実用性の高いレベルに仕上がっていますね。
内容からすれば、むしろ価格は安いと言えるでしょう。
ただ、あまりの高性能と高機能を狙ったために、一部で誤作動が目立つところが弱点と言えるかも知れません。
他製品にないからと飛び道具を多用するのではなく、確実な動作性を持った製品とする方が評価が高くなる場合もあります。
日本語音声コントロールの誤反応が多いとのレビューがあるように、この機能はあえて搭載しなくても良かったのではと感じるのです。
タッチパネルの操作性がとても良いだけに、やや惜しいところです。
本機の場合2Kでも十分画質が良いので、何も4Kまでしなくても?と思ったりもします。
高解像度にするほどSDカードへの負担が大きくなり、大容量/高性能なカードが必要になるからです。
メーカーはその点をわきまえて、あえて64GBと言う大容量のカードを付属したのでしょうが・・・。
全体的に見れば、本機はドラレコに必要な性能レベルを超えて、趣味的な要素をふんだんに入れた製品になっています。
ならば、本機をどんなユーザーにおすすめできるかと問われれば、それは間違いなく性能/機能にこだわるガジェットマニアや、ドラレコ上級者だと回答できるでしょう。
これらの方々の心をくすぐる思いを、きっとメーカーは狙っているんでしょうね。
もしかしたら、私もその1人かも知れません。
と言うことで、実は私、今度このVanTop H612Rを手に入れることになりました。
実際にマイカーに取り付けて、私自身の手で本機をレビューし、改めて使い勝手など報告したいと思います。
⇒ 『VanTop H612R』取り付けレビュー:右ハンドル車に使いやすい4K画質スマートミラードラレコだ!
※この商品は現在販売されておりません
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