『コムテック ZDR038 デジタルインナーミラー』レビュー評価:価格は高いがGPS内蔵・3年保証も魅力なドラレコ

私は以前、『デジタルインナーミラー(スマートミラー)』のメリット/デメリットと言う記事の中で、国内メーカー製のデジタルインナーミラーはほとんどないと書きました。

中国を中心に海外では、数年前からこのタイプを販売するメーカーが何社もありましたが、日本では皆無に近い状態だったのです。

 

しかし2021年頃から、少しずつラインナップするメーカーが現れました。

そしてコムテックからも、ついにデジタルインナーミラー型ドラレコが登場しましたね。

 

それが「コムテック ZDR038」です。

今回はこのコムテック ZDR038に付いて、ユーザーレビューを交えながら検証、そして評価してみたいと思います。




 

コムテック ZDR038は内容的には中国製品に近いものだ

 

 

ZDR038は中国製品に良く搭載される、超ワイド11.88インチモニターを採用したモデルです。

ここで、まずメーカー提供のプロモーション動画で、本機の商品概要を掴んでいただきましょう。

 

 

リアカメラはもちろん、フロントカメラもミラー本体から独立させて、ミラーの調整角度に影響されずに向きを固定できるのが特長ですね。

前後ともフルHD200万画素STARVISセンサーを採用して、暗い場所に強い映像を記録することができます。

 

2カメラ式ドライブレコーダーには、良くフロントカメラと比べリアカメラの性能を落としたモデルがありますが、本機はルームミラーの代替となる製品と言うのがコンセプト。

なので、フロントカメラと同じ特性を持った、リアカメラが与えられているんですね。

 

 

操作は基本的にタッチパネルで行い、指タッチで直感的に設定変更できる設計がされています。

まあしかし、このあたりのインターフェイスノウハウは、中国メーカーの製品を流用しているのでしょう。

 

 

製造は韓国で行われているので、中身のチップなども韓国や中国のものを使っているのかも知れません。

取り付け方法も、一般的なゴムバンドを使い純正ミラーに挟むもので、特にコムテック独自のものではないことからも想像できます。

 

 

搭載されているレンズは、前後とも対角168度とかなりの広角。

非常に視野が広いので、周りの状況をくまなく記録できるのが、コムテックらしいところです。

 

 

設計の上で嬉しいのは、GPSが本体に内蔵されていること。

これまで私は、何台もスマートミラーをマイカーに取り付けレビューしていますが、全てGPSは外付けでした。

 

GPSが外付けだと、アンテナをダッシュボードなど別途に取り付けないといけないし、ケーブルが1本増えることは狭い車内でうっとうしいです。

これがないと言うのは、個人的にかなり高評価できますね。

 

 

ほかにオプションで駐車監視機能があること、HDRで映像の白飛び黒つぶれを防ぐ機能もあることなど、中国製品とほぼ同レベルの製品のようです。

あとコムテックらしさを探すと、SDカードがメンテナンスフリーになっており、定期的なフォーマット作業が不要なのは有難いですね。

それから後続車接近のお知らせ機能など、7つの安全運転支援機能を搭載しているところも、日本メーカーらしい製品と言えるでしょう。

 

 

ではここで、気になる本機の画質はどんなものか見てみたいと思います。

あるユーザーが録画した、昼間の前後方向の映像です。

 


協力 でつあ~写真や動画をアップするチャンネルin名古屋~さん

 

いかがでしたか。

この動画を見る限りややコントラストが低い感じですが、200万画素機としては十分な画質を有していると言えますね。

コムテック風とでも言えるような画質で、敢えて派手さを抑えた味付けをしているのかも知れません。

 

次に他のユーザーの皆さんは、本機にどんな感想を持っているのでしょうか?

いくつかレビューをピックアップしましたので、次項でご覧いただきましょう。

 

コムテック ZDR038のユーザーレビュー

 

★「ハイエース6型に取り付けた。モニターとカメラが別体なので、モニターを好きな角度に調整出来るのが良い点だ。モニターは昔ながらのゴムで固定するタイプだが、しっかり固定出来ている。画質も綺麗で夜でもしっかり映る。リヤカメラ配線は長さも十分あり、取り回すことが出来る。他社製品で、モニターを純正ミラーと交換するタイプの方がスマートだが、値段が高いのでこちらにして良かったと思う。」

★「ステップワゴンRP3に取り付けたが、わくわくゲートの柱が写らずスッキリと見える。わくわくゲートへの配線は端子形状がL型のためかなり手こずった。取説にも書いてあったが、GPS感度がいまいちな感じだが、購入して良かったと思う。」

★「自分の車はN-BOXなのだがフロントカメラのケーブルの長さ(40cm)が短く、ケーブルを隠すとミラーに届かなかった。別途延長ケーブル(Panace 2.5mm 4極延長ステレオケーブルL型プラグ1m)を購入した。リアカメラ映像とリアを直接見た距離感が違うので注意が必要だ。リアカメラ映像の方が遠くに有る様に映し出される。」

★「視界に必ず入るミラー型で、かつ起動時にカードチェックを行うので、エラーに気付かずそのまま発進してしまうということを防げるのが最大の魅力だった。国産の競合機種よりさらに高額な値段設定となっているが、ドラレコはとにかく信頼性と耐久性が求められるので、お金をかける価値はあると思う。2時間ほど試運転してみての感想は “概ね満足” だ。3年ほど使ったKENWOODのDRV-MR740に比べて、わずかに画質が落ちた気もしなくもないが、その分かなり夜間に強くなった印象だ。」

 

コムテック ZDR038の評価

 

 

待ちに待ったコムテックからのデジタルインナーミラー登場に、ワクワクしているあなたもいることでしょう。

確かに品質の良さで信頼の高い同社の製品だけに、私もZDR038をおすすめしたい気持ちが強いです。

 

フロントカメラを、ミラー本体から分離させたアイデアなんかは同社らしいですよね。

ケーブルが40㎝では短いとの指摘があるようですが、多くの車種ではこれで十分に足りると思います。

 

 

もしこれ以上長いと、余ったケーブルをカメラ付近で束ねることが困難ですからね。

ケーブルがどうしても足りない場合は、メーカーが推奨するように純正ミラーの裏に取り付けるか、延長ケーブルを別途購入するのが良いでしょう。

 

それとGPSをミラー本体に内蔵させたことは、自分でドラレコの取り付けを行った経験のあるユーザーには、非常に称賛される事項。

センサーはフルHD200万画素とは言え納得できる画質であるなど、商品としての価値は非常に高いと言えるでしょう。

 

ただ気になるのは価格。

ほぼ同等の品質を持つ中国製モデルより、かなり高いことは否めません。

 

でもメーカーの信頼性の代償として払えるユーザーなら、満足度は高いことでしょう。

3年間のメーカー保証があるのも、とても魅力的です。

 

ところで本機を購入視野に入れるにあたり、注意すべきところがあります。

それはミラー本体の重量です。

 

ZDR038は重さが420gもあり、取り付けることによって純正ミラーのステーにかなりの負担を与えます。

車種によってはその重量に耐えられず、前方にお辞儀をしてしまう場合があるんです。

そのために、ステーの可動部分を補強しなければならないかも知れません。

 

また既述したように、本機の前後カメラのレンズ画角は対角168度です。

極めて死角のない録画ができるのは確かですが、その代わり追従車輛との距離感感覚を掴むのが難しいです。

 

純正ミラーならすぐ近くに写っている状況でも、モニター上では相手とかなり距離があるように見えるんです。

なので、その距離感覚に慣れるのに時間を要します。

 

これは本機だけでなく、このタイプ全機種に共通しますが、ドラレコ初心者にはやや扱いにくいタイプのドラレコと言えます。

ドライブレコーダーを導入して2台め3台めのユーザーなら、使い慣れるのは早いことでしょうね。

 

デジタルインナーミラー型は、ドラレコ上級者向けモデルだと思った方が良いでしょう。

その中でも、このZDR038は長きに渡って愛用できるドライブレコーダーだと、位置付けられるのではないでしょうか。

 

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