あなたは、ドライブレコーダーに何を求めますか。
ほかのモデルにはない、特徴ある機能や性能でしょうか?
それともシンプルなデザインに、基本的な性能の高さや使いやすさでしょうか?
実は現在、地味ながらも後者のような、あるモデルが人気になっています。
それは、パイオニアが販売する「カロッツェリア VREC-DH301D」です。
目を見張るような特徴はないものの、使い勝手の良さで、多くのユーザーに支持されているドラレコなんです。
今回はこのVREC-DH301Dを、ユーザーレビューを交えながらその魅力を追求し、旧VREC-DH300Dとの違いを比較してみたいと思います。
カロッツェリア VREC-DH301Dの特徴
VREC-DH301Dは、フロントカメラに370万画素センサーを搭載し、リアカメラに200万画素のセンサーを搭載した一体型2カメラ式モデル。
日本国内では、最もスタンダードで人気のタイプとなるドラレコです。
液晶モニターが3インチと比較的大型であることで、本体は極小と言う訳ではありませんが、スリムで無駄のないデザインに好感が持てるものになっています。
操作は流行のタッチパネルではなく、本体モニター側から見て、右側にある4つのスイッチで行います。
階層式のインターフェイスとなっていますが、特に操作が難しいことはありません。
マイクロSDカードのスロットは左側にあり、カードの出し入れをしやすいレイアウトになっています。
リアカメラは防水タイプではなく、車内に取り付ける仕様。
フロントカメラもリアカメラも、センサーはSONYのSTARVISを採用しており、夜間でも明るく先行車や後続車のナンバーが識別できるのが魅力です。
このSTARVISと明るいレンズ(前F1.4/後F1.8)、そしてフロント・リア別々に9段階の露出補正を設けることで、従来モデルの1/100の光量でも撮影が可能。
この機能をパイオニアでは、特にナイトサイト機能と呼んでいます。
夜間走行時でも周りの状況をクッキリと明るく記録できるのは、ドラレコに取って大事なことですからね。
駐車監視機能は、別売の駐車監視ユニットRD-DR001を使うことで可能です。
機能が稼働中に衝撃を検知すると、その前後20秒ずつ計40秒が、別ファイルのイベント録画フォルダに記録するしくみとなっています。
ほかに有難い機能として、本機にはわずらわしいフォーマット作業が不要な、SDカードフォーマットフリー機能があります。
この機能のおかげで、カードの不良化を防ぎ寿命も伸ばしてくれますよ。
そのSDカードも、32GBの大きな容量のものを付属。
このカードが1枚あることで、当分の間は買い替えをしなくても済むでしょう。
以上のように、飛び道具的なウリの機能は持っていないものの、記録に役立つ基本的な機能が充実しているところに、VREC-DH301Dの特徴があると言えます。
カロッツェリア VREC-DH301DとVREC-DH300Dの違い
さて、ドライブレコーダーに詳しい方はお分かりでしょうが、DH301Dは人気モデルだったDH300Dの新型機です。
新型と言っても、デザイン・大きさ・重さまで全く同じなので、単なるマイナーチェンジ版ではと思うかも知れませんが、実際にはかなりチェンジアップされています。
仕様で大きく変わったところは、イベント録画への録画時間が変更されたことです。
DH300Dでは、通常の録画フォルダ(1ファイル1分または3分を選択)に加えて、衝撃を検知すると、イベント録画フォルダに20秒録画することになっていました。
それをDH301Dでは通常の録画とは別に、衝撃を検知した地点から前後20秒ずつ、計40秒イベント録画フォルダに録画するようになったのです。
DH300Dの場合、通常の録画フォルダが上書きされてしまったら、衝撃があった後の映像しか残りませんが、DH301Dでは、衝撃がある20秒前の映像も残してくれると言う訳。
この方が万が一の事故に遭遇した時、衝突する前の映像があることで、より事故の原因を探る上で有効に働いてくれるんですね。
これは非常に心強い変更と言えます。
それから駐車監視機能が、DH301Dでは本体に内蔵されるようになりました。
DH300Dにはそもそも駐車監視機能はなく、駐車監視ユニットDR-RD001による制御で、エンジンOFF後にタイマー設定と電圧カット設定を行っていました。
DH301Dはこれらの機能を本体に内蔵したため、モニターを見ながら操作ができるようになったのです。
両機とも衝撃検知式の監視機能なのは同じですが、DH301Dはどれほどの衝撃を受けたらイベント録画フォルダに録画するかを調整できます。
もう少し詳しく動作を説明すると、DH300DはエンジンOFFもそのまま通常録画を続け、駐車中に衝撃を受けたら、20秒間映像を別ファイルに記録するしくみ。
RD-DR001は、車のバッテリー上がりが起こらないよう、電圧管理を行っていました。
DH301Dは本体で駐車監視を行うことで、衝撃を受けた時に前後20秒ずつ計40秒間だけ、イベント録画フォルダとなるParkingフォルダに記録するのです。
つまり無駄になる通常録画をなくすことで、車のバッテリーに負担を掛けなくなったと言うことになります。
それに加え、DH301Dでは駐車監視機能稼動時に、LEDインジケーターを点灯させることが可能になりました。
これがあることで車上荒らしの抑止に役立ちますから、安心して駐車監視機能が使えることでしょう。
ただし、それでもDR-RD001は必要にはなるので、DH301Dで駐車監視機能を利用したい人は、必ずこの監視ユニットも一緒に購入しないといけません。
また、付属するマイクロSDカードがDH300Dでは16GBだったものが、DH301Dでは倍の容量の32GBに変更されました。
32GBなら十分使える容量なので、本機を購入した際に、一緒にすぐ大容量カードを購入する必要はないんじゃないでしょうか。
あと細かい点として、若干モニター表示のレイアウトの変更がありました。
多少DH301Dの表示の方が、見やすくなったと感じるかも知れません。
ではここで、あるユーザーが録画した、DH301Dの走行映像をご覧いただきましょう。
昼間と夜間、それぞれの時間帯の映像が録画されているので、ナイトサイトの実力もじっくりと確認して下さいね。
協力 とんでくやんでくさん
いかがでしょう。
仕様が両機とも同じなので画質の変化はありませんが、他のモデルと比較しなくても前後・昼夜とも、かなりクリアな画質であることを感じていただけましたか?
次に、実際にDH301Dを使っている他のユーザーの皆さんは、本機にどんな感想を持っているでしょうか。
いくつかレビューを集めましたので、次頁で確かめていただきたいと思います。
カロッツェリア VREC-DH301Dのユーザーレビュー
★「煽り運転対策、事故発生時の証拠映像提出など、フロントだけでなくリアにも必要性を感じるようになり、2カメラタイプのものを新規調達した。取り付けは苦労したが奇麗に取り付けられ、また画質も綺麗で良かった。モニターが大きく確認はしやすく便利だが、外から見ると昔懐かしデジカメがぶら下がっているようにも見える。(笑)」
★「つや消しでカッコいい。ボタンが大きくて押しやすい。思っていたよりすごく高画質。以前使用していた200万画素のモデルとは比べものにならない。前後ともバラバラに明るさ調整が何段階にもあるので、スモークが心配だったが全く問題なかった。特殊なファイルを使用していないので、大抵のパソコンで開ける。専用ソフトは無いようだが、私には必要ない。」
★「画質・操作性・視認性等普通に録画して、いざというときに確認するという目的であれば問題ないと思う。しかし旅行に行って車窓の風景を後で楽しみたい、そのために地図と同期したいという機能はほとんどないようだ。なので両行の後の楽しみということでは、画面に緯度と経度が録画されていて、それで確認することしかない。」
★「いざと言う為だけに購入した。日本製の事もあるが信用できる。シンプル ザ ベストで使い勝手が良い。不満はない。」
カロッツェリア VREC-DH301Dの評価・まとめ
ここからは以上を踏まえた上で、私がVREC-DH301Dを評価してまとめてみましょう。
本機は旧製品のVREC-DH300Dの時から、シンプルで使いやすく画質がとても良いことで、非常に評判の良いドラレコでした。
今回のモデルチェンジで良い部分はそのままに、少しもの足りないところを変更して、魅力を高めたことにとても好感が持てます。
基本をしっかり作り込んだ真面目な製品であることで、いつも確実に録画してくれればそれで良いユーザーには、ピッタリなモデルと言えるでしょう。
反面、録った映像を使って趣味的に利用したいユーザーや、Wi-Fiなどメカや機能にこだわるユーザーにはつまらない製品かも知れません。
私自身は、取り立ててドラレコそのものに興味がある訳ではないので、2カメラ式モデルで耐久性が良くキレイに録画できればそれでOKと考えています。
価格も安いことに越したことはないですが、安物買いの銭失いでは困るので、少々価格が張っても日本メーカー製ならまぁ良しと思いますね。
これらを総じて見れば、本機は買うに値するモデルと言えるのではないでしょうか?
あなたがドライブレコーダーに対し、高画質と高品質を最優先に求め、多機能にはあまりこだわらないのなら、VREC-DH301Dはとても良い選択になることでしょう。
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