『セルスター デジタルインナーミラー CS-1000SM』レビュー評価:画質やDM-10との違いはどうなのか?

 

このところデビューしているドライブレコーダーでは、デジタルインナーミラー型(スマートミラー型)モデルが多くなっています。

ただ多くが中華製で、日本製のものはあまり見かけません。

 

そんな状況の中で、やっと大手メーカーから使えそうな製品が登場しました。

それは「セルスター CS-1000SM」です。

 

これまでも日本メーカー製のものはあるにはありましたが、中身のチップを含めほぼ日本のものを使い、メイドイン・ジャパンを名乗れるのは本機が初めてではないでしょうか。

今回はそんなセルスター CS-1000SMを検証し、ユーザーレビューを交え評価してみたいと思います。




 

セルスター デジタルインナーミラー CS-1000SMは基本は1カメラドラレコだ

 

まずはメーカー提供のプロモーション動画で、CS-1000SMの商品概要をご覧になってみて下さい。

おおよその特徴を把握することができます。

 

 

この商品の肩書は正式には “ミラー型ドライブレコーダー” ではなく、“ドライブレコーダー機能付デジタルインナーミラー” です。

なので、付属するカメラはリア用カメラ1台のみで、フロントカメラはありません。

 

単純に言えば、純正ルームミラーの鏡が液晶ディスプレーに代わりデジタル化した製品なんですね。

ただ、それだけでは商品としては面白くないので、ドラレコ機能を内蔵し録画可能にして、オプションのフロントカメラ(GDO-38)を装着すれば、ミラー型2カメラ式ドラレコに変身すると言う訳。

 

 

本体の取り付け方法ですが、ミラー型ドラレコに多いゴムバンドで留めるのではなく、スプリング式アームによって留める方法を採用しました。

ゴムは劣化しやすく、いずれ交換の必要があるのですが、本機はそれが不要です。

 

 

センサーは一般的な200万画素フルHDを搭載。

ですがSONY STARVIS IMX307を採用しています。

夜間でも、明るく走行状態を記録することができるんですね。

 

カメラのf値は2.0でフレームレートは30fps。

画角は対角141.2度ですから、リアカメラとしては結構広角になっています。

 

フロントも録画するなら別途カメラを購入しないといけないのは、費用が掛かって不経済と思うでしょうが、その代わり内蔵モデルではできないメリットが生まれるんです。

それはカメラを別にフロントガラスに装着することで、ミラー本体を自分の好きな方向へ向けても、カメラの向きが変わってしまわないことなんです。

ミラーの向きを変えるたび、カメラの向きも変わってしまうのは非常に不便ですからね。

 

写真参照:みんカラ

 

ちなみに、フロントカメラのセンサー特性はリアカメラと全く同じで、200万画素フルHDのSTARVISを採用しています。

ところで液晶ディスプレーですが、9.35インチと他の機種と比べやや小さめ。

 

本当ならもっと大きい方が良いのでは?と思うのですが、このために本体幅が狭いことで、左右のサンバイザーと接触しないメリットが生じます。

サンバイザーと触れるたびにミラーの向きを直すのは、ストレスが溜まりますからね。

 

 

それから操作方式ですが、デジタルインナーミラーでは一般的なタッチパネル方式ではなく、本機は3つの押しボタンで行う方式を取っています。

メーカー側の話では、ディスプレーを指でタッチすることにより、パネルが汚れることを嫌ったための仕様なんだそうです。

 

付属するSDカードは64GBで、標準装備としては大容量になっています。

またカードスロットは、ミラー型に多い上部ではなく下部にあります。

上部にあるとどうしても取り出しにくく、本体を手前に傾けなくてはいけないのですが、本機は傾けなくても取り出しできて便利ですね。

 

さらにSDカード認識エラー機能があり、カードに異常があれば音とメッセージで知らせてくれます。

しかもフォーマットフリーですから、面倒なフォーマット作業が必要ありません。

他の機能としては、後続車からの煽りなど知らせる後車接近警告や、死角になる位置に接近した後続車を知らせる死角検知警告など、安全運転を支援する機能も搭載しています。

 

セルスター デジタルインナーミラー CS-1000SMと姉妹機DM-10との違い

 

 

ところでCS-1000SMには姉妹機としてDM-10が存在します。

並べてみると、この2機種は良く似ているんです。

いったいどこが違うのでしょうか?

 

結論を言えば、両機は本体も付属するカメラも全く同じものです。

箱を開ければ分かりますが、CS-1000SMは付属するSDカードが64GBで、GPSユニットが同梱されています。

 

 

対してDM-10のSDカードは32GBとなり、GPSユニットはオプション扱いなんです。

DM-10の方が、付属品をややプアな内容としているんですね。

 

 

メーカーのwebサイトを見るとCS-1000SMは指定店モデル、DM-10は専門店モデルと明記されています。

恐らくこれは、一般量販店やネット販売で手に入るのがCS-1000SMで、カーディーラーで車を購入する際に取り付けて売られているのがDM-10なのでしょう。

販売先により仕様が変わることは時々あるので、この姉妹機もそうなっているのではないかと思います。

 

さて次に、このCS-1000SM(DM-10を含む)の画質はどんなものか、気になりますよね?

そこで、あるユーザーの方が録画した動画で確かめてみることにしましょう。

 

協力 くるまにあKさん

 

いかがですか?

200万画素機とは言えセルスターの製品だけあり、ややコントラストが低いものの彩度は高めで、ドラレコとしては十分な画質ではないでしょうか。

夜間もSTARVISのおかげで、明るめに記録されていると思います。

 

ただし照明の少ない場面では、無理してカラーと明るさを出そうとしてるのか、原色は派手になりノイズもかなり多めです。

暗くて何も映らないのでは元も子もないので、ディティールを少しでも表現するため、このようなチューニングにしたのかも知れませんね。

 

では、すでに愛用している皆さんは、本機にどんな印象を抱いているでしょうか?

いくつかユーザーレビューをピックアップしましたので、次項でご覧いただきたいと思います。

 

セルスター デジタルインナーミラー CS-1000SMのユーザーレビュー

 

★「安定・安心の日本製。【良い点】デジタルインナーは昼間の光の問題を指摘される方が多いが、ミラーの上下角度を調節することでほぼ解決する。私は上に向けて使用している。一番明るいモードで使用しているが、夜間に明る過ぎると言うことはない。夜間のミラーは大変綺麗で見易い。製品本体は他製品に比べて軽いので、運転中にぐらつくことは全くない。運転席・助手席のサンバイザーとの干渉もない(新型ハスラー)。GPSの読み込みが超早い。【気になった点】タッチパネルや声での操作には対応していないので、最初の設定にはちょっと苦労した。記録された映像がもう少し鮮明だと良かった。(ほぼ同時期に家族のクルマにパイオニアのVREC-DH300Dを設置したが、記録映像はパイオニアの方が綺麗だった…) 後方キャッチや前車発車などの安全運転支援機能にはカメラのキャリブレーションが必要だが、機能するように実施するにはコツが必要。」

★「ミラー型ドライブレコーダーを物色していたが、ほとんどのミラー型ドライブレコーダーは何かしらの部分に中華が絡んでいるのに、この商品は日本製、しかも自社工場一貫生産。まずそこに惹かれた。純正ミラーへの固定方法が社外のミラーと同じく、バネ式の挟み込みタイプ。他のほとんどのミラー型ドライブレコーダーがゴムバンドで固定するものであった事で、ゴムの耐久性、走行中のミラーのブレやズレに対する不安があり、これが決め手になった。また最近流行りのタッチパネル式でない点も選んだ理由に上がる。ミラーに直接触る事に抵抗があったし、ボタン式ならミラー部が汚れたり跡が付いたりすることへの不安もない。」

★「中華製に日本製と比べても質がわるい。日本製だ三年保証だと言っても中華製もちゃんと対応できているし、おはこのこの分野もおわりかもね。窓口に言って、その様な仕様ですご理解くださいとの返事。後ろ見えないのに修理もお断り。返品レベルだ。」

★「流石の日本クオリティ!大変良い製品で概ね満足しているが、まだまだ改良の余地はあると思う。昼間だと若干見にくいと感じる事と、スマホのタッチパネルの様に操作が出来るともっと良かったと思う。今後のメーカーの努力に期待と言う事で、星4つだ。」

 

セルスター デジタルインナーミラー CS-1000SMの評価

 

 

ここからは以上を踏まえて、私がCS-1000SMの評価をしてみましょう。

セルスター初のデジタルインナーミラーと言うことで、ワクワク期待しましたが、おおよそ使えるドライブレコーダーと評価できるものと思います。

 

オプション扱いになってはいるものの、フロントカメラを別体にしたことで本体位置を調整しても、カメラがあらぬ方向へ向いてしまわないのは優れています。

リアもフロントも全く同じ特性にしたのも、日本メーカーらしい仕様で良いですね。

 

ただ操作方式がセルスター仕様なのか、タッチパネルをボタンとしたのは、賛否両論あるかも知れません。

私個人の意見としては、運転中に設定を変えたいと思った時(もちろん停車中)、タッチパネルの方が素早い操作ができて良いと感じます。

ボタン式は、両手を使わないとできないのでやはり不便です。

 

他製品とは違うオリジナリティを出そうと思ったのかも知れませんが、せっかくの大きなディスプレーなので、操作パネルに生かした方が良かったのでは?

今やデジタルカメラやアクションカメラも、タッチパネル式が主流ですからね。

 

画質に関しては、このクラスの製品として200万画素は少ないように感じるものの、STARVISを使いしっかり解像度を得ており、ドラレコ用途としては不満はないでしょう。

と言うのは、単に画素数を増やしもっと高画質を得るのは容易ですが、それなりにデータ量が増えてSDカードに負担を与えます。

 

デジカメとは違いドラレコは、録ったデータを消去しながら新しいデータを記録するので、カードの消耗が早いですからね。

256GBほどの大容量カードを使えば済む問題かも知れませんが、そもそも証拠映像を残すためだけのドラレコに超高画質が必要か疑問です。

 

あえてセンサーを200万画素に抑えたのは、そんなメーカーの意図があるのでしょう。

ただ照明の少ない夜間場面でのノイズの多さは、結構気にはなりますね。

無理にカラーを出さなくても良いので、彩度を落としてでも、ノイズを目立たなくするチューニングが必要だと感じました。

 

それから本体の重量が他の製品より軽い362gに抑えたことは、純正ミラーのステーへの負担が少なくて良いと思います。

ルームミラーへのマウントを劣化の早いゴムバンドを使わず、スプリンステーを採用したことも、長期に渡り本機を使いたいユーザーに安心感をもたらしてくれます。

 

あと1つ、不満を言わせてもらえるなら、それは販売価格が高めに設定されていること。

ほぼ同等の機能・性能を持ったものでも、中国製のスマートミラー型ドラレコは、本機より随分安く手に入りますからね。

メイドイン・ジャパンと言う安心料のため、この価格になったしまうのかも知れませんが、それでもこのところの中華製品は耐久性や信頼性も高いです。

 

もう少し価格を下げた上で、ジャパンクオリティを掲げたモデルが登場すれば、デジタルインナーミラー式(スマートミラー式)ドラレコが日本でも人気になるはず。

そうすれば、CS-1000SMほどの完成度があれば、きっとたくさん売れることでしょう。

 

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