『ユピテル marumie Y-3000』レビュー評価:同じ3カメラドラレコのZ-300とどう違うのか

 

前後2カメラ式がすっかり定着した感じのドラレコスタイルですが、ちまたではまだ、これだけでは不安と言う声も聞かれます。

前後の車両映像はバッチリ映っても、左右に迫る車輛の様子が見えないからなんですね。

 

まあ私個人の意見では、前後の様子だけでも映れば凄いと思うのですが、確かに左右も映せるのなら安心度は増すことでしょう。

そのため、コムテック ZDR037など360度タイプが人気となったり、私が現在使用しているAKEEYO AKY-Z3GTのような4カメラタイプも登場して来るんでしょうね。

 

ただ360度タイプは、映像の一部を切り取るため画質がやや劣ったり、3カメラ以上のモデルでは配線がわずらわしいなどの弱点もあります。

なるべく設置が楽ながら極力死角が少なく、しかも高画質なモデルはないものかと探すと、それに応える機種はまだ少ないのが現状です。

 

そんな中で思いもよらぬシンプルなレイアウトで、360度に近い視野を確保した高画質モデルが登場しました。

それは「ユピテル marumie Y-3000」です。

 

360度カメラを使用せず、3カメラで全方向を網羅した、一体型スタイルのドライブレコーダーなんですね。

このmarumie Y-3000は、どのようなスタイルで全方向録画を実現したのでしょうか?

今回はそれを確かめると同時に、使い勝手をユーザーレビューを参考にしながら、検証・評価してみることにしましょう。




 

ユピテル marumie Y-3000はこれまでありそうでなかった全方向ドラレコだ

 

 

まずはメーカー提供の動画で、marumie Y-3000の商品概要を掴んでいただきましょう。

これである程度、本機の特徴を知ることができます。

 

 

本機は単純に解説してしまうと、フロントカメラとリアカメラに室内用カメラを加えた、それだけの3カメラ仕様ドライブレコーダーです。

しかしこれだったら、YAZACO P3 proVANTRUE N4でも同じような3カメラ仕様なので、大して違いはないのでは?と思うかも知れません。

 

ところがmarumie Y-3000は、上記2機種と室内カメラの装着場所が異なるんです。

P3 proはフロント本体に内蔵され、N4は単体であるものの、ケーブルでフロント本体とつながれています。

 

 

これらは、運転席や助手席の乗員は大きく映し出せますが、後方の様子は小さくしか映りませんよね?

そこで、別途リア専用カメラで後方の様子を補っているのですが、映像の流れとして、何となく全体の映像に違和感を覚えます。

 

前方からやって来た車輛を後へ追うには良いですが、現在話題になっている後方からの煽り車輛を捉えるには、やや動画的に流れがスムーズではありません。

ところがY-3000は、リアガラス設置のリアカメラのボディに、室内用カメラが前方を向いて装着されています。

リアカメラの映像から前方に向けた室内カメラに切り替わり、その後フロントカメラの映像に切り替えた方が、視覚的に目が追いやすく見えるんです。

たったこれだけのことですが、さらにそれぞれ超広角なレンズを用いることで、死角のない360度ドラレコのような映像が得られるのです。

サイドウインドウからの左右の様子も手前側が良く見え、後ろから追い越そうとする車輛の動きも捉えやすくなります。

 

 

本機はフロントカメラと室内用カメラは162度、リアカメラには155度の広角レンズを採用しています。

それに乗員は後ろ姿が映ることで、顔が写ってしまうことに抵抗があるユーザーにも、受け入れやすいことでしょう。

しかも360度ドラレコより、高画質で見ることができるのが強みです。

 

使われている3つのカメラは、フルHD200万画素のセンサーを搭載していますが、そのセンサーは近ごろ評判のSONY STARVISを採用しています。

昼間はもちろん、夜間でも高画質で明るく録画することが可能なんです。

 

フロント本体は、既述のように一般に見る一体型デザインで、液晶モニターは2.0インチのものを内蔵。

この大きさで記録データを確認するのは厳しいですが、本体を小さくできるし、映像はPCで確認すれば良いとしているのでしょうね。

 

 

操作は、主としてモニター右側にある4つのボタンで行い、タッチパネルは採用されてはいません。

GPSやHDRなど主要な機能は、当たり前のように内蔵されています。

 

また本機は32GBのSDカードが付属。

このカードや他のユピテル純正のカードを使うことで、面倒なフォーマット作業が不要になり、同時にカードエラーもチェックできます。

純正カードは高価ですが、カードエラーは起こりにくいし寿命も長いので、それなりにおすすめと言えるでしょう。

 

なお本機は電源をシガーソケットからではなく、車のヒューズボックスを経由して給電する仕様です。

本体の取り付けを自分で行うとするなら、少し電気知識が必要となります。

 

ところでユピテルには、本機Y-3000の姉妹機としてZ-300があります。

これら両機は全く同一内容であり、販売経路の違いで品番を変えているだけなのです。

 

marumie Z-300

 

カーショップなど一般の量販店や、ネット通販店で販売されるのがY-3000

カーディーラーのように、車輛販売店を通じて販売されるのがZ-300です。

ユピテル marumie Y-3000の走行動画

 

ではmarumie Y-3000は、実際にどんな感じで映像が録画されるのでしょうか?

あるユーザーが自身の愛車に取り付けた動画ありますので、画質の確認と共にご覧いただきましょう。

 


協力 F‐STYLE(エフ・スタイル) さん

 

いかがですか。

室内カメラの装着方向が前後逆になっただけなのに、随分印象が違う見え方になっていると思いませんか?

 

リアガラス周辺が死角となり、様子を確認できない部分もありますが、360度レンズに迫る視野を得られていますね。

200万画素ながらも解像度は高く全体的にも明るめで、画質は十分と言えるでしょう。

 

では他のユーザーの皆さんは、本機にどんな感想を持っているでしょうか?

いくつかレビューをピックアップしたので、次の頁で確かめていただきたいと思います。

 

ユピテル marumie Y-3000のユーザーレビュー

 

★「フロントカメラ本体に小さなボタン4つで、カメラ切り替えやSDのフォーマットなどが行える。初回設定したら通常は操作することはないので、操作性に支障はないと思う。初期設定(高解像度)ではナンバーのうち4桁部分は読み取れるが、府県名など小文字は、はっきりとは見えないようだ。CMではミニバンなどの後方・側方が大きな窓での効果を宣伝しているが、コンパクト系では後部席のヘッドレストや窓の狭さなどから、十分な情報が得られないかも知れない。しかし使用できるSDカードが128GBまでなのは、長時間録画できるので安心だ。」

★「本体にタイマーも付いていないし、電源on off(スイッチ)もない。走行中のナンバーを認識するのも厳しい。高価な割にはガッカリしたかな。唯一良かったのは室内カメラくらいで、両サイドは思っていたより綺麗に撮れていた。」

★「デザインは(おおよそ)360°撮れて、このサイズはいうことなしかなと。周りの状況がまるわかりだ。360°と悩んだが、画質が圧倒的だ。価格はそれなりにするが、ほかの3カメラと比較すると若干安くデザインもすっきりしており、これにしてよかったと思う。」

 

ユピテル marumie Y-3000の評価

 

 

ここからは以上の情報を踏まえ、私がmarumie Y-3000の評価をしてみたいと思います。

パッと見、ごく一般の前後2カメラ式モデルに思えるところ、実はリアカメラに設置の室内カメラ搭載3カメラモデルと言うのが斬新ですね。

後から煽られることを特に気にするユーザーなら、特に360度タイプに匹敵する視野角を持っている本機に、安心感を覚えることでしょう。

 

また映像の切り出しをしなくても、360度に近い視野を持てると言うことは、画質的にとても有利です。

ちょっとしたアイデアで、ドラレコはこんなに面白くなることの見本だと思います。

 

本機が煽り運転を警戒するユーザーを意識して開発されたのは、ADAS(エイダス)と呼ばれる安全運転サポート機能の搭載にも表れています。

後続車があなたの車に異常接近した際に、警告音とモニターでドライバーに知らせてくれるのです。

 

 

同時にイベント録画で、相手車両を自動的に記録します。

あなたが安全運転に対する意識が高いユーザーなら、購入の選択肢に是非入れるべきモデルでしょう。

 

ただ本機にも、弱点がない訳ではありません。

ユーザーレビューにもあるように、室内カメラから後部席までの距離が短い車種の場合、ヘッドレストが邪魔をして、車外両サイドの様子が良く見えないことがあります。

 

また、スタイル優先でサイドウインドウが小さい車種も、同様に車外の様子が見にくいことがあるかも知れません。

本機を取り付けようとする車輛がどんなタイプのものか、事前に確認しておく必要があるでしょう。

 

あとは弱点と言うより希望として、もう少し価格が安くなれば良いのでは?と思います。

今までありそうでなかったグッドアイデアなドラレコですが、他機と比べ特別に高性能・高機能をうたった機種ではありませんからね。

今のところは多少コストが掛かっても、スキのない映像を残したいユーザー向けドラレコと言えるのではないでしょうか。

 


または

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